高校生出張授業プログラム

東京女性リーダーズ応援ネットワークでは、若年層へのキャリア教育の一環として、東京都立学校を対象に、出張授業を実施しています。

専門家による講演や、企業で実際に働く方々による講演、ワークショップを通じて、将来のありたい姿を描くきっかけづくりを行います。

高校生出張授業プログラムを東京都立学校4校において開催しましたので、その様子をご紹介します。

高校生出張授業プログラムとは?

東京女性リーダーズ応援ネットワークでは、若年層へのキャリア教育の一環として、東京都立学校4校(小金井北高校、調布北高校、富士高等学校附属中学校、六本木高校)の生徒を対象に、出張授業を実施しました。

専門家による講演 「私の仕事論~働く喜びとやりがいについて~」

令和7年6月4日

・富士高等学校附属中学校


講師:

SHE株式会社 代表取締役CEO/CCO 福田 恵理 氏


講演の内容や、当日の生徒の様子や感想

起業家である福田さんにご登壇いただき、「起業とは何か」「会社員と起業家の違い」「起業家ならではのやりがいや大変さ」など、まさに起業家の視点から興味深いお話を伺うことができました。
学生時代の過ごし方、留学経験とそこでの人生の転機となる出会い、起業したいと思ったときに取った行動、そして26歳で起業するに至るまでの経緯など、実体験を交えて語っていただいたことで、生徒たちにとても非常に分かりやすく、身近に感じられる内容となりました。
講演後には多くの生徒から質問が寄せられ、特に海外留学を視野に入れている生徒にとっては、福田さんの経験が大きな刺激となった様子がうかがえました。
生徒からは「自分の視野になかったことを知ることができて、とても良い経験になった」「ビジネスを楽しんでいる姿がとてもかっこよくて、私もそうなりたいと思った」などの感想が寄せられ、将来の働き方や、自分らしいキャリアを実現するために大切なことは何かなどを考え始める重要な機会となったようでした。

令和7年6月11日・19日

・調布北高等学校 ・六本木高等学校


講師:

株式会社WillLab 代表取締役 小安 美和 氏


講演の内容や、当日の生徒の様子や感想

『あなたはどうしたい? Willから考える自分らしいキャリア』と題して、ご講演いただきました。
夢であった「海外で仕事がしたい」になかなか近づけなかった経験や、そんなときに「ありたい自分」を手に入れるためにどう行動したか、どんな選択をしたか、といったお話を、実体験をもって語ってくださいました。

キャリアのパターンに「山登り型/川下り型」がある、というお話は特に印象的だったようで、多くの生徒が心に残ったキーワードとして挙げていました。「将来をはっきり決めないといけないと思っていたけど、無理に決めなくてもいいことがわかってホッとした」というコメントや、「自分のありたい姿をいろいろな人に話していこうと思った。そうすれば共感してくれる人がいるかも知れない」「自分がなりたいとおもったものを大切にしようと思った」など「ありたい姿=Will」の大切さが大きな気づきとなったようでした。

令和7年6月18日

・小金井北高等学校


講師:

宗家花火鍵屋 天野 安喜子 氏


講演の内容や、当日の生徒の様子や感想

365年続く花火の「鍵屋」15代目にして初の女性当主でありながら、世界で16人しか選ばれない柔道五輪審判員として北京、東京、パリの3大会に参加した天野さん。当日は、花火師として、柔道の国際審判員として、二つの面から「私の仕事論~働く喜びとやりがいについて~」というテーマでお話を頂きました。
身近な話題である「花火大会」について裏側をご紹介いただき、多くの人が関わって成立していること、また花火は平和の象徴であることなど、普段と違う角度から知ることができました。
一方、柔道家としては、挫折した経験から自分自身を嫌いになってしまったことが嫌で、再び同じことが起こらないように、挑戦を続けてきた天野さんのカッコよさが印象に残ったようです。
「自分を好きになって欲しい」「また後悔したくない、だから努力する」といった言葉や、チャレンジ精神に多くの生徒が元気をもらっていました。

専門家による講演 「私の仕事論~働く喜びとやりがいについて~」

登壇企業:

東京商工会議所、株式会社東レ経営研究所、日本航空株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、三井金属鉱業株式会社、株式会社読売広告社(五十音順)

講演の内容や、当日の生徒の様子や感想

ダイバーシティ先進企業で活躍する男女リーダーの方から、ご自身の仕事の内容やこれまでのキャリア、働く楽しさについてお話しいただきました。現在取り組んでいる業務のやりがいや、挑戦を通じて築いてきたキャリアの過程などリアルな体験を丁寧に語っていただいたことで、生徒たちにとって「働くことの楽しさ」をリアルに感じる機会となりました。また、自社における女性活躍・ダイバーシティ推進の取り組みにも触れていただくことで、女子生徒・男子生徒ともに、ジェンダーにとらわれず自分らしく働くこと、社会で活躍していくことに、前向きに意識を持ってもらうきっかけとなる時間となりました。

ワークショップの内容や、当日の生徒の様子や感想

『みんなで「働く」について考えよう!』というテーマで、4~5人程度のグループに分かれて各々の考えを発表しながら話し合い、自分なりの「キャリア」や「働くということ」について考えを深めました。
今勉強していることや頑張っていること、好きなことを生かすならどんな仕事をしたいか、その仕事を招来するためには今、どんなことを頑張ればいいか、何を勉強しておくべきか、といった身近な切り口から考え始めること、議論も盛り上がりを見せました。
「普段一緒に過ごしているクラスメイトが意外な進路や将来の目標を持っていて驚いた。他の生徒の意見を聞くことで、新たな刺激が得られた」「ワークショップを通じて自分の考えを見つめなおすことができた」など、多様な視点を学び取りつつ、自己理解を深める貴重な機会となった様子でした。